はじめに
家庭や子育てとの両立のために働き方を見直したい・体力的にフルタイム勤務が難しくなった・そんな理由から、正社員からパートへ転換を希望する人が増えています。
ただし、雇用形態を変えるにはメリットもデメリットもあり、生活やキャリアに大きな影響を与えるため慎重な検討が必要です。
この記事では、正社員からパートに変わる際の理由、メリット・デメリット、手続きの流れや注意点をわかりやすく解説します。
正社員からパートに切り替える際の詳細な注意点はこちらの記事や、実体験を踏まえた解説はこちらのコラムも参考になります。
正社員からパートになる理由とは?
- 家庭や育児との両立
子育てや介護といった家庭の事情で、フルタイム勤務を続けるのが難しい場合があります。 - 健康や体力の問題
体調や体力面を考慮し、勤務時間を減らすためにパート勤務を選ぶ人もいます。 - 趣味や学びの時間を確保したい
フルタイムを続けながらでは難しい、資格取得や趣味の時間を持つために働き方を変えるケース。 - 定年後の働き方
定年後も「無理なく働き続けたい」という理由で、正社員からパートへ切り替える人も少なくありません。
正社員からパートにするメリット
- 柔軟な働き方ができる(シフト制や短時間勤務により、ライフスタイルに合わせやすくなる)
- 家庭やプライベートの時間を確保できる(育児・介護・趣味・学びに時間を使いやすい)
- 体力的負担が軽減される(長時間労働や残業の負担が減り、健康面での安心感が増す)
正社員からパートにするデメリット
- 収入が減る(勤務時間が短縮される分、月収・年収は大幅に減少します)
- 社会保険や厚生年金の対象外になる可能性(勤務時間や日数が条件を満たさない場合、健康保険や年金は自己負担となる)
- キャリア形成の面で制限される(昇進・昇給の機会は基本的に正社員よりも少ない)
正社員からパートになる際の手続きの流れ
- 勤務先に相談する(上司や人事部に希望を伝える。就業規則に雇用形態の変更が認められているか確認)
- 条件を話し合う(勤務時間・日数・時給・社会保険の扱いを確認。労働契約書を新たに作成する必要がある)
- 雇用契約の変更手続き(正社員契約を終了し、パート契約を締結。社会保険・年金・税金の扱いも変更)
- 生活設計の見直し(収入減少に備えて家計を再検討。保険や年金の自己負担額を確認)
正社員からパートになると社会保険はどうなる?
加入できる場合
- 週20時間以上勤務
- 月額賃金8.8万円以上
- 勤務先従業員数101人以上・2024年10月以降は51人以上に拡大予定
加入できない場合 → 国民健康保険や国民年金に切り替える必要がある。
正社員からパートに転換するときの注意点
- 安易に決めない(短期的には楽になるが、老後の年金額やキャリアに影響する)
- ライフプランと照らし合わせる(子育てや介護が落ち着いた後、再び正社員を目指すかどうかを考えておく)
- 会社の制度を活用する(育児・介護休業や時短勤務制度など、正社員のまま柔軟に働ける制度があるかを確認する)
正社員からパートになった後の働き方の工夫
- 家計簿をつけて収支を管理する
- 副業や資格取得でスキルを維持する
- 将来の再就職に備えてキャリアを積んでおく
まとめ
正社員からパートへの転換は、家庭や体調に合わせた柔軟な働き方を実現できる一方で、収入や社会保険、キャリアに影響を及ぼします。
メリット・時間の自由度が増し、負担が軽減される
デメリット・収入減、保険・年金の不安、キャリア制限
ポイント・事前に会社と相談し、生活設計を見直すことが大切
正社員からパートに変わるという選択はゴールではなく、新しいライフスタイルのスタートです。自身のライフプランに合った働き方を見つけ、無理のないキャリア形成を考えていきましょう。

